鼻炎の症状は季節が関係する?
鼻の症状が増える季節といえば、花粉症の多い春をイメージされる方が多いかと思います。しかし、実は鼻炎は秋になると増えることをご存知ですか?
今回は秋に増える鼻炎について、現役鍼灸師が詳しく解説していきます。
東洋医学は鼻炎の症状だけでも『全身』をみる
東洋医学では、症状が出ている部位だけでなく、全身を見て症状を見極めるのが特徴です。鼻炎の症状で来店された場合も同様で、お客様の体質も考えた上で診断していきます。
一方、耳鼻科では鼻炎の症状を鼻でしか判断しません。これは、西洋医学が部分治療のためです。西洋医学の場合、鼻炎はステロイドや抗ヒスタミン薬、抗生物質など対処療法の薬が処方されます。
五臓六腑はつながっているから薬だけでは治らない!?
鼻炎になると耳鼻科では薬が処方されますが、実は薬を服用するだけではいつまで経っても鼻炎は治りません。その理由は、身体はすべて臓腑でつながっているためです。
鼻炎になったからといって、原因は鼻や耳にだけあるとは限りません。原因を探っていくと、不調の根本は五臓六腑の機能低下にあると東洋医学は考えます。
東洋医学は五臓六腑に作用するツボを使って施術を行います。
五臓(ごぞう)
五臓とは、肝臓の『肝』や心臓の『心』、胃腸系の『脾(ひ)』、呼吸器系の『肺』、腎臓系の『腎』のことです。
六腑(ろっぷ)
六腑は、胃や小腸、大腸、膀胱、肝臓と十二指腸をつなぐ管の途中にある洋なしの形をした『胆のう』、生活活動を営むエネルギーの道である『三焦』を指します。
これらはすべて一つなぎにつながっているのです。
東洋医学は家族の体質まで当てることができる
鼻炎持ちの方は、乾燥する秋に鼻の症状が出やすくなります。とくに、8月7日の立秋以降に多く見られるでしょう。
このようなタイプの方は、皮膚症状や便秘、下痢といった大腸の症状も出やすいです。気持ちが沈みやすく、元気が出なかったり悲しみをいつも以上に感じたりもします。また、風邪を引いたときに、咳が出やすい傾向があります。長時間の睡眠で、腰や首が痛くなるという症状が朝方に出るのも特徴です。また、喘息持ちの方が家族にいたり気管支炎持ちだったりもします。
つまり、呼吸器系や肺の弱い方が多いのです。手足が冷えやすく汗をかきやすかったり、辛いものが好きだったりする方も多いでしょう。
東洋医学では「鼻が悪い」の一言で、これらの多くの症状の併発を推察することができます。全身をみるため、お客様のご両親やお子さまの体質まで言い当てることも可能です。体質は遺伝する傾向にあるので、ひとつの診断指標となります。
薬はアレルギーのリスクも考慮が必要
病院で処方される薬なら、どれも安心して服用できるという考えは誤りです。
例えば、医薬品の薬剤アレルギーで重篤な皮膚症状が出る『スティーブン・ジョンソン症候群(SJS)』という難病があります。これは極めてまれな病気なので、必ず起こるものではありません。しかし、人口100万人当たり年間1〜6人は発症の報告があります。
発症すると死亡率は約30%と高いですが、2021年6月30日に『好中球(白血球)が発症に関わる』ということが解明され、今後の新規早期診断法や新規治療法の開発が期待されています。
少し怖いことをお話ししましたが、薬は絶対安心ではなくリスクもあるということを、おわかりいただけましたでしょうか?
また、鼻炎のような対症療法で使用する薬は、一時的にしか症状が良くなりません。飲み続けても治らない薬もあるということも、念頭に置いてください。
国民全員保険になってから60年間で初めて医療費減少
厚生労働省のホームページによると、60年もの間、医療費が上がり続けていることがわかります。2019年度にはなんと、過去最高額の43.6兆円に達したと発表されました。
しかし、2020年度に国民全員保険になってから、過去60年間で初めて医療費が減少したのです。これは、新型コロナウイルスにおける感染症対策の結果、ほかの感染症の大幅な低下や受診控えの影響が出ていると分析されています。
現代の医療は救急救命の発展は著しいですが、慢性症状は西洋医学では治せません。慢性症状を改善したいのであれば、東洋医学一択です。もし、慢性症状を治療できる病院がありましたら、ぜひ教えてください。
東洋医学の施術をすれば、症状が出ない身体になる
東洋医学の施術は症状の改善だけでなく、症状が出ない身体に導くことができます。結果、治らない病気に苦しむ方がいなくなり、無駄な治療は削減され、いいことばかりです。
急性症状は西洋医学、慢性症状は東洋医学というように、医学にはそれぞれ得意不得意があります。症状に合わせて使い分けることが、身体的にも金銭的にも得策といえるでしょう。
鼻炎などの慢性症状を改善させたいなら東洋はり灸院へ
季節性の鼻炎は慢性化しやすい症状のひとつです。
慢性症状は病院の場合、対症療法しかできずその場しのぎの治療になってしまいます。東洋医学であれば、全身を見てアプローチができるので、根本から慢性症状を改善させることが可能です。
長引く不快な症状を改善させたいなら、東洋医学専門の東洋はり灸院までお気軽にご相談ください。