梨状筋症候群について
お尻の痛みやしびれといった症状が出ると疑われるのが、梨状筋症候群です。梨状筋症候群は原因不明といわれることも多く、お悩みのお客様も少なくありません。
しかし、東洋医学なら梨状筋症候群の原因を究明し、鍼灸施術で改善へ導くことが可能です。そこで今回は、東洋医学の視点から梨状筋症候群と鍼灸施術について解説いたします。
梨状筋症候群の症状の特徴
梨状筋症候群は、主にお尻や太ももの裏側に慢性的な痛みやしびれが現れるのが特徴です。
梨状筋は聞き慣れない名前かもしれませんが、骨盤前面の中心当たりから太ももの背面を通る筋肉を指します。難しいと思う方はお尻にある筋肉と覚えていただいて大丈夫です。
梨状筋は主に股関節を外に広げる動きを担い、骨盤を安定させる役割を持ちます。この梨状筋が何らかの原因で坐骨神経を圧迫すると痛みが増すことから、坐骨神経痛やヘルニアとだけ診断されてしまうことも多いようです。
坐骨神経の圧迫の影響から、梨状筋症候群は悪化するとしびれが下肢にまで広がります。
ふくらはぎや足指にまで症状が広がると、歩行などにも影響を及ぼすため、早めの対処が必要です。
梨状筋症候群はなぜ起こる?
梨状筋症候群を西洋医学から捉えると、発症の要因は圧迫と緊張が挙げられます。これは、何らかの原因で梨状筋が緊張すると周囲の神経や血管が圧迫され、痛みやしびれが起こると考えられているからです。
ほかにも梨状筋の緊張自体が身体の動きを悪くさせ、関節がスムーズに動かなくなることで痛みが生じるという見解もあります。いずれにせよ根本の原因ははっきりわかっておらず、原因不明といわれることも多いのが現状です。
梨状筋症候群になりやすい人の特徴
梨状筋症候群は転倒などの影響で神経の圧迫が起こることもありますが、実は外傷以外にも発症しやすくなる特徴があります。
①長時間同じ姿勢でいる
デスクワークや長時間の車の運転、立ち仕事など、同じ姿勢を続けることで筋肉の緊張を招きます。特に座り姿勢は上半身の重みで梨状筋を圧迫し続けることになるため、危険な状態です。
②スポーツによる影響
梨状筋に負荷をかけるようなスポーツ動作により、圧迫と緊張が蓄積することでも症状が現れます。痛みがあるからと急にスポーツを辞めても、筋肉が萎縮して坐骨神経を圧迫するため注意が必要です。
③男性より女性に多い
梨状筋症候群の発症割合は女性のほうが高いと言われています。これは男性に比べ、女性の方が圧倒的に筋肉量が少なく筋力も弱いためです。身体を支えるだけの筋肉がないと、筋肉の緊張状態が続いて梨状筋症候群が起こりやすくなります。
西洋医学の検査には限界がある?
お尻や太ももに痛みやしびれが出たら、整形外科を受診される方が多いでしょう。整形外科の場合、病気の診断はレントゲンやMRIなどを用いた画像診断が基本です。
しかし残念ながら、画像診断だけでは正確に梨状筋症候群を診断することはできません。なぜならレントゲンやMRIは骨や神経の異常は正確に写せても、筋肉の緊張や状態を画像で診断するのは難しいからです。そのため、骨や神経に異常がないからと、消去法で梨状筋症候群と診断されることもあります。
西洋医学における梨状筋症候群の治療は、湿布や痛み止めの処方、神経ブロック注射、低周波療法などが主です。しかしこれらはあくまで対症療法に過ぎず、梨状筋症候群の本当の原因に対しては効果が発揮できません。もし慢性的なお尻や太ももの痛みがある場合、全身をみて根本的な原因を取り除く必要があります。
全身をみてアプローチできる東洋医学
西洋医学の診断は静止画、治療はお尻なら整形外科、目なら眼科というようにパーツごとに行うという特徴があります。一方、東洋医学は人の身体は常に動き、生きているものと考えます。また、身体をパーツごとに区切ることなく、全身を診て診断するのが特徴です。そのため梨状筋症候群と一括りにせず、一人ひとりの身体の動かし方や状態を考慮し、最もその人に適した形で施術を行うことができます。
梨状筋症候群の原因を突き止めるため、当店ではまず脈や舌の色をみるなど、東洋医学に則ったカウンセリングを丁寧に行います。すると、多くの方がお尻や太ももの痛みやしびれ以外の症状も抱えていることがわかるのです。
例えば、
- 手足の冷え
- 片頭痛
- 眼精疲労
- 生理痛(PMS)がひどい
というように、梨状筋症候群とは関係ない症状に悩まされています。これらは大元の原因があるため、それを解消することができれば合わせて改善が可能です。
梨状筋症候群には東洋医学の鍼灸を
東洋医学の鍼灸は、身体の巡りを整えて体質を改善させる作用があります。身体は五臓(肝・心・肺・脾・腎)が相互にバランスを保つことで健康を保っているというのが東洋医学の考えです。鍼灸は気血の通り道である経絡と身体に点在するツボ(経穴)を刺激する施術で、五臓の働きを活性化させます。
つまりお尻が痛いからといってお尻だけに施術するのではなく、梨状筋症候群を起こしやすい体質や環境を理解したうえでトータル的な体質改善を促すのです。つまり東洋医学の鍼灸は、身体に起こるすべての不調を相対的に改善へと導くことができます。
解説動画「梨状筋症候群について」
※効果には個人差がございます
鍼灸施術でお尻の痛みから解放されよう!
病院に行っても治らない梨状筋症候群の症状にお悩みの方は、東洋医学専門の鍼灸院の門を叩くことをオススメします。東洋はり灸院でも、多くの梨状筋症候群でお悩みのお客様を改善させた実績があります。一日でも早く症状を改善されたい方は、お気軽に当店までご相談ください。