髪の毛のツヤは「腎」と「血」がカギ!

年齢が進むとともに、髪の毛が細くなる・コシがなくなる・ツヤが失われるなど、あらゆる髪のお悩みを抱える方が少なくありません。
日ごろから育毛剤やヘアケアアイテムを使っている方もいらっしゃるかもしれませんが、なかなか効果が得られず困っている方も多いのではないでしょうか。
東洋医学では髪の毛のツヤと身体の状態には深い関係があると考えられています。
本記事では、東洋医学の観点から髪の毛のツヤを出すための秘訣をご紹介します。
髪の毛の土台を作るのは「腎」
東洋医学には「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」という概念があり、特定の臓器が身体の機能をコントロールしていると考えています。その中で、もっとも髪の毛と深く関係しているのは「腎(じん)」です。
東洋医学における腎は西洋医学の腎臓とは少し異なり、生命の根源的なエネルギーや成長、老化、生殖能力などをつかさどります。また、髪の毛の土台を作る役割のほか、骨や脳の機能にも関係しているのです。
腎と髪の毛の関係
腎の力が強いと、豊かで丈夫な髪の毛を維持できます。反対に腎が衰えると、髪の毛が薄く細い状態になる、コシがなくなる、白髪が増えるといった状態になってしまうでしょう。
髪の毛の変化は、身体の老化サインでもあります。腎の力を高めれば老化予防やアンチエイジングにも直結し、肌のツヤや活力、生殖能力の向上にもつながると考えられています。
【動画解説】最強の老化予防・アンチエイジング
こちらの動画でも詳しく解説しています。そこでも腎を強くする方法について詳しく述べていますので、ぜひ参考にしてください。
髪の毛にツヤを出すためには「血」のめぐりが大切
腎の力を高めて髪の毛を丈夫に作るたための土台ができたら、次に重要なのが、その髪の毛に十分な「血(けつ)」を届けることです。
東洋医学では、髪の毛にしっかり血が行き渡ることでツヤが生まれると考えます。
では、どのようにすれば髪の毛に十分な血を行き渡らせられるのでしょうか。
血虚(けっきょ)を防ぐ
血虚とは、その名の通り「血が不足している状態」を指します。
身体が血虚の状態では、髪の毛まで十分な栄養が行き渡らず、コシやツヤが失われてしまいます。
血虚を防ぐためには、胃を丈夫にし、生命力のある食べ物で質のよい血を作り出すことが重要です。
具体的にどのような食生活がよいのか、3つのポイントにまとめてみたので、ぜひ日常的に取り入れてみてください。
①白砂糖を避ける
さまざまな食品に含まれている白砂糖ですが、実は身体を冷やし、血液を汚す甘味料としておすすめできません。白砂糖の代わりに、てんさい糖や黒砂糖、メープルシュガーなど、身体にやさしい甘味料を使ってみてください。
②冷たい物を控える
冷たい飲み物や食べ物の過剰摂取は胃に負担をかけ、消化吸収能力を低下させるため、できるだけ控えた方がよいでしょう。
③生命力の高い食べ物をとる
日本の伝統的な食事である玄米や納豆・海苔・海藻類は生命力が高い食べ物です。よく噛んで食べることで、五臓六腑を養うことができます。
東洋医学では、食べ物が胃で消化吸収されて血や肉に変わると考えています。そのため、胃の機能を高めて質の良い血を作り出すことが、髪の毛のツヤにつながるのです。
「瘀血(おけつ)」の処理
瘀血とは、東洋医学でいう「汚れて停滞した血」のことです。
髪の毛にきれいな血を送りたいのに、途中にこの瘀血という悪い血が邪魔をして、スムーズな血流を妨げてしまうことがあります。
体内の血液全体のうち、もし2割が悪い血(瘀血)だとすれば、実際に利用できる良い血は8割しかありません。
髪の毛にしっかりと血をめぐらせるためには、この瘀血を処理しなければなりません。
瘀血を処理するには?
瘀血を処理する方法はいくつかあります。
①鍼灸と漢方
東洋医学の鍼灸や漢方は血流をよくする働きをもつため、瘀血を改善するのに有効なアプローチ法です。
②加工食品・食品添加物・白砂糖を避ける
先ほどご紹介した通り、白砂糖は身体によくないとされていますが、加工食品や食品添加物も血液を汚す原因となるため避けた方がよいでしょう。
③肉を控える
魚よりも肉が好きという方は多いと思いますが、特に牛肉は血液を汚しやすいと言われています。
日本人はもともと欧米人よりも腸が長いため、肉を食べる食生活には向いていません。肉の食べすぎは血液を汚す原因になるため、鶏肉など比較的消化しやすいものを中心に摂るのがよいでしょう。
究極の美髪は身体の中から
単なる外側からのケアだけでは健康な髪の毛を作り出すのには限界があります。本当の美髪を作り出すためには東洋医学の考え方を取り入れるのがおすすめです。
土台となる腎を養い、血のめぐりをよくして栄養を届け、瘀血を処理することで、内側から輝くようなツヤ髪を手に入れることができるでしょう。
高いお金をかけなくても、日ごろの生活習慣や食生活で究極のアンチエイジングが叶いますよ。